年末のおもてなしにメバルのアクアパッツァ
アクアパッツァという料理は、名前がおしゃれで見栄えもする上にとても簡単に作れるという優れた料理である。だからなのか分からないが男性が好んで作りたがる料理の1つである。
男性が好む料理といえば他にアヒージョやパエリアなどがある。なんとなく共通点が分かるだろうか。
そんなアクアパッツァは私もたまに作っている。
以前はタラの切り身で作ることが多かったが、魚をさばくことを覚えた今は丸魚で作っている。魚の旨味を楽しむ料理でもあるため丸魚で作るのがやはり美味い。今回はメバルを使っているがアクアパッツァはとても懐が深く大抵の白身魚であれば合う。
メバルのアクアパッツァ
レシピは以下を参考した。
材料
- メバル・・・小さめ2尾
- あさり・・・1パック
- プチトマト・・・1/2パック
- ブラックオリーブ・・・6個
- イタリアンパセリ・・・適量
- オリーブオイル・・・大さじ2
- にんにく・・・1かけ
- 白ワイン・・・50ml
- 塩こしょう・・・適量
- 水・・・100ml
作り方
1.メバルは壺抜きをして内臓とエラを取る。あさりは砂抜きをしておく。プチトマトは半分に切り、ブラックオリーブは種を取り適度に刻んでおく。
壺抜きのやり方は以下の動画を参照すると良い。実際にやってみると面白いように簡単に取れる。
アサリの砂抜きは浅いバットにアサリが浸かる程度の塩水を入れ、空気穴を開けたアルミホイルをかぶせ暗くしておくとよく砂を吐き出す。
2.フライパンにオリーブオイルを入れ、弱火でにんにくを炒める。香りが出てきたら魚を入れて軽く両面を焼く。
3.強火にしてアサリ、プチトマト、オリーブを入れ、白ワインを入れ沸かしてアルコールを飛ばす。
4.水を入れぐつぐつ湧いたら中火に落として蓋をする。
5.貝が開いたら、蓋をとってスープを煮詰め、塩こしょうで整える。
6.器に盛り付け(ここはセンスの見せ所)イタリアンパセリを載せて完成。お好みでバジルなどを追加しても良いだろう。
* * *
魚とあさりから出た旨味がスープに溶け込んでとてもおいしい。ぜひ、バゲットを浸して食べて欲しい。お酒は辛めの白ワインを開けよう。
そんなことを書いていたら久しぶりにやりたくなってきた。年末年始のおもてなしにちょうどよいではないか。
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おいしい野菜スープの作り方、基本からアレンジまで
思い出の料理というのはいくつかあるが、母親がよく作ってくれた「野菜スープ」もそのひとつ。
クリスマスや誕生日などお祝いの時に肉料理とともに食べていたためか、たかだか野菜スープではあるがご馳走の類として記憶に刻まれている。
これは野菜スープをクスクスにかけたもの。豆や雑穀などいろいろ入れるのが好み。
余談ではあるが、母親は手間暇かけて料理を作る人で、例えばビーフシチューなどは3日かけて作っていた。そうやって作られた料理はどれも美味しかった。子供ながらにそんな料理を食べて育ってきたものだから、私の料理との向き合いも母親から受けた影響も大きい。手間をかけるのが好きなのだ。
そんな思い出の深い野菜スープだが、親元を離れ料理をするようになると(間に10年ほど空白があるが)、あの美味いスープを自ら作れるようになりたいと思うわけで、度々作っては研究を続けてきた。
繰り返し作る中で野菜スープそのものが面白くなってきて、自分なりの味を追求するようになってきた。最近ようやく自分なりのレシピが出来てきたので紹介したい。
野菜スープ、基本のベーススープ
野菜スープの基本となるものをベーススープと命名し、まずはその作り方を紹介する。
野菜スープには様々な食材を入れるが、ベーススープは必要不可欠な食材のみのシンプルなレシピにしている。野菜スープに相性の良い食材、ベーススープからのアレンジ例、野菜だしのとり方について後述する。
材料
- セロリ・・・1本
- にんじん・・・1本
- 玉ねぎ・・・1個
- ローリエ・・・1枚
- ベーコン・・・1枚
- 白ワイン・・・50ml
- 水・・・3カップ
- 塩・・・適量
- オリーブオイル
作り方
1.セロリ、にんじん、玉ねぎは5mm程度の少し大きめな粗みじん切りする。ベーコンは1cm幅にきる。
2.厚手の鍋にオリーブオイル大さじ1を入れて火にかける。セロリ、にんじん、玉ねぎ、ローリエをいれて弱火で10分ほどじっくりと炒め、野菜とローリエを取り出す。
3.2の鍋にオリーブオイル大さじ1を足し、ベーコンを入れて弱火で焼き目がつく程度炒める。
4.鍋に野菜を戻しなじませから、白ワインを入れ強火にしてアルコールを飛ばす。
5.水を入れて沸騰したら灰汁を軽く取り、蓋をして弱火で15分煮込み、最後に塩で味を整える。
コツ・ポイント
じっくり、しっかりと炒めて野菜からうま味や甘みが引き出していく。これをしっかりやるとコンソメがなくても味に深みが出る。それでも物足りない等の感じる場合はコンソメを少し足す、あくまで補強する程度にする。
✳︎ ✳︎ ✳︎
以上がベーススープの作り方。ベースというだけシンプルな味付けのため、以降は追加する食材やアレンジについて説明していく。
野菜スープに相性のよい食材
様々な食材を入れることで深みのあるおいしい野菜スープが出来上がる。これらの食材はベーススープを作る工程で一緒に調理していく。
野菜は最初に一緒に炒め、肉は野菜の後、その他については煮込む際に入れている。
野菜類
基本的に香味野菜との相性が良い。ピーマンやパプリカ。夏場はズッキーニも良い。ブロッコリーは茎を入れるのが良い。
きのこ類も相性が良い。マッシュルームやしめじ、椎茸など。
トマトはもちろん合うが入れるとスープの性格がガラッと変わるため慎重になるべきだ。
野菜類は全て5mm程度の粗みじん切りにしている。そうすることで食べた時の食感が揃う。
肉類
野菜類に含まれるうま味成分グルタミン酸と、肉類に含まれるうま味成分イノシン酸を合わせるとうま味の相乗効果が現れるため肉類はぜひ入れたい。
ベーコンがない時はソーセージで代用できる。 鶏もも肉を入れるときは塩胡椒をしてしっかり焼き目がつくくらい炒めるとコクが出てよい。鶏皮もうま味が出るが多少油っぽくもなるため湯通ししたりパリッと焼いてから入れても良い。
肉類は具の中で主役となるためお好みの大きさで入れる。
その他
豆類も相性は良い。ひよこ豆、赤豆、ミックスタイプでも。16穀米や押し麦など雑穀を入れれば、スープがメイン料理に早変わりする。
もちろんパスタも合う。母親の作るスープには小さなアルファベットの形をしたパスタが入っていて、それだけで楽しい気持ちになったものだ。
魚介はあまり入れたことがないが白身魚が相性良いだろう。魚介を入れる場合、肉類は省いても良い。
色々試してみるのも料理の楽しみの1つであるから、自分が入れたいものを入れれば良い。これはという食材が見つかったらぜひ教えてほしい。
自由自在にアレンジして楽しむ
ベーススープはシンプルだからこそアレンジの幅が広い。
私がよくやるのはベーススープを多めに作り、1日目は塩胡椒で味を整えオーソドックスな野菜スープとして楽しみ、2日目はホールトマト缶を入れてミネストローネにアレンジする方法だ。味が大きく変わるため飽きがこない。
ホールトマト缶ではなくカレー粉やクミンなどのスパイスを入れれば一気にエキゾチックなスープになる。
1日目にミネストローネにして2日目には、ひき肉・赤ワインを加えて更に煮込み、汁気を飛ばして、ミートソースにしてしまう手もある。
生米を炒めてベーススープを加え、20分程度煮こみ、削ったパルミジャーノ・レッジャーノをたっぷり加えれば立派なリゾットも出来上がる。
アレンジはスープだけとは限らない。他にも良いアレンジがあればぜひ教えてほしい。
野菜でだしをとる
ベーススープに入れるのは水でも良いが、野菜から取っただし汁であればなお味に深みが出る。
野菜を茹でた汁を使えば良いのだ。
我が家には1歳の子供がいるため離乳食で野菜をよく茹でるが、その時の茹で汁をとっておき、野菜スープに使っている。多いときは5種類くらいの野菜を茹でるため野菜のうま味が十分に出ている。
ブロッコリーの茎で野菜だしをとる
実は色々な野菜を茹でなくとも、ブロッコリーの茎を茹でるだけでも良いだしがとれる。ブロッコリーは昆布のうま味成分と同じグルタミン酸が多く含まれている。
茎の硬い皮の部分を包丁で切り落とし、皮を茹でる。10分程度茹でた汁を飲んでみて欲しい。しっかりとうま味を感じるはずだ。
皮を向いた中身は柔らかいので、粗みじん切りにしてスープに入れてしまう。もちろんここからもうま味が出る。
* * *
野菜スープでここまで長くなると思わなかったが、これが現時点で私の野菜スープの全てである。参考にしていただけると嬉しい。
4歳の長男が考えた料理「ピザクレート」を実際に作った話
「ピザクレートという料理はね、だしの味と、それにカレーの味もするんだよ」
今夜は何食べたい?という問い対して長男が発した「ピザクレート」という、聞いたことありそうでない料理名。
4歳5ヶ月になった長男はよく空想を聞かせてくれる。空を飛んで消火活動をするハイパー消防車やスズメバチより大きくて大人しいキツネバチなど、その特徴も交えながら実に具体的に教えてくれる。
ピザクレートもそんな彼の空想料理だとすぐに分かったが、実際に食卓へ出した時の反応が見たくなったため、いつものようにピザクレートについて詳しく教えてもらうことにした。
それは何が入ってるの?
「ナスと、柔らかい大根と、柔らかいキュウリ!」
それはスープ?
「違うよ?炒めてるんだよ。最後に醤油もかけるんだよ。」
やりとりするうちにだいたい輪郭が見えてきた。幸いにも作れそうだし食べられそうだ。
4歳児の発想に遠慮などないのだから、チョコレートやら何か突拍子もない材料が飛び出ないうちに(それはそれで面白くもあるのだが)切り上げることにした。
ピザクレート
ピザクレートはサイコロ状に切った野菜をだしで炒め煮して、カレー粉で味付けした料理である。
スパイシーな香りが食欲を刺激し、口に入れるとほのかに香るだしの風味が優しく味に深みを与えてくれる。肉料理の付け合せにもってこいの一品。
材料(2-3人分)
- ナス・・・1本
- 大根・・・ 3cm
- キュウリ・・・ 1本
- だし・・・ 50ml
- 塩・・・少々
- カレー粉・・・小さじ1/4
- しょうゆ・・・少々
- 油・・・大さじ1/2
作り方
1.大根とナスとキュウリは1cm角に切り、ナスは水にさらし、大根は下茹でしておく。
2.フライパンに油いれ、中火で1を炒める。しんなりしてきたら、だしを入れて水気がなくなるまで炒め煮る。
3.塩とカレー粉を入れ、炒めながら水分を飛ばしていく。最後に醤油をまわしかけて香りをつけ器に盛る。
✳︎ ✳︎ ✳︎
ピザクレートをみた長男は飛び上がるような喜びは見せてくれなかったが、満足そうに食べてくれた。
抑えたとはいえカレー粉が辛くて食べてくれないのではと心配だったが、そんな心配をよそに何度もおかわりしていた。
野菜をここまで貪欲におかわりして食べてくれたのは、やはり自身で考えた料理が現実に出てきた嬉しさもあったのだろうと思う。
また機会があったらやりたい。
ピザクレートの由来
最後に名前の由来について聞いてみた。
なんでピザじゃないのにピザクレートなの?
「それはね、昔ピザだったんだよ。」
クレートって、何?
「、、、、、わかんない 笑」
由来なんてなかった。
追記: Instagramで作ってくれた人が!
ピザクレートをInstagramへ投稿したところ、ストーリーに共感してピザクレートを作ってくれた人が!!
久しぶりにインターネットすごい!と感動。ピザクレートを作ったらInstagramにハッシュタグ「#ピザクレート」をつけて投稿して欲しい。
クックパッドにもレシピアップしたのでこちらもどうぞ。
主役級の存在感!肉豆腐のすき焼き風
肉豆腐はなんとも微妙な存在である。肉は入っているが決してメインをはる料理ではない。
先日夕食に肉豆腐が出たが、よくよく聞いてみると麻婆豆腐を作ろうとしたが長男のお昼ご飯が麻婆豆腐であったため急遽変更して肉豆腐になったようだ。
肉豆腐を作ろう!と意気込んで肉と豆腐を買ってきたわけではない。つまりそういうポジションの料理なのだと思う。
豆腐と肉を使ったメイン料理といえば誰もが思い浮かべるのは麻婆豆腐であろう。
しかし、よくよく考えてみるとすき焼きも肉と豆腐を使ったごちそうではないか。(すき焼きには肉と豆腐以外にも春菊、ネギ、白滝など、重要な脇役が沢山いるが。)
肉豆腐にすき焼きの成分を入れることでいつもと違う存在感を放つごちそうに生まれ変わるのではないだろうか?
肉豆腐のすき焼き風
一口大に切らずにごちそう感をだした牛肉は、香ばしく焼けた香りが食欲をそそる。
しっかり茹でて中まで熱々な豆腐は体を温めてくれる。この季節に嬉しい一品。
材料
- 牛肩薄切り肉 100g
- 絹ごし豆腐 半丁
- 割り下
- 酒 大さじ1
- 醤油 大さじ1
- 味醂 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
- 油 小さじ1
作り方
1.豆腐を弱火で10分茹で、器に盛る。
2.油をなじませ少し冷ましたフライパンへ肉を重ならないように並べ、砂糖を全体に振りかけ、強火で焼く。表面が焼けたら裏返し火が通ったら豆腐の上に盛る
3.2のフライパンの余分な油を拭き取り、割り下の材料を入れ中火をかける。フライパンに着いたうま味をこそげ落としながら沸騰させアルコールが飛んだら火を止め、肉の上からかける。
あくまで副菜であるため肉の量は少なくした。そもそも肉をたっぷり用意するならばすき焼きにしてしまえば良いだろう。
朝食に5分で出来る椎茸オムレツベーコンきゅうりサンドイッチ
我が家では朝食はパンを食べることになっている。
ごはん派の私にとって理想の朝食といえば「納豆ご飯」やら「卵かけご飯」になるが、もともと朝食を積極的に食べるタイプでもなかったため、妻が用意してくれるのを食べているうちに朝はパンでも良いかと考えるようになってきた。
それでも生粋のパン好きではないためバターを塗った食パンにハムが乗っているだけでは物足りなく感じてしまう。
妻が育休から復帰したタイミングで朝食担当が私になったこともあり、朝食のパンをおいしく食べる方法をいろいろ試している。
育児家庭の朝は忙しい。
朝食の準備にかけても良い時間は10分程度しかない。その間にパンを焼き、バターを塗り、コーヒーを入れる。 残った時間、せいぜい5分程度でパンに挟む具を用意しなければならないのだ。
5分で出来る椎茸オムレツベーコンきゅうりサンドイッチ
5分という制約の中で試行錯誤して落ち着いたのがこのスタイル。ベーコンと卵は欠かせないが、それだけでは物足りずきゅうりを入れて爽やかさを足した。
今度は風味が欲しくなり椎茸を入れることにした。しめじやエリンギも試したが、うま味成分グアニル酸を多く含む椎茸には及ばなかった。
最後にマヨネーズで塩気と酸味を、胡椒でスパイシーさを足した。それぞれの素材の味がちゃんと引き立っており、喧嘩もしない、とてもバランスが取れた味だと満足している。
材料(2人分)
- バターを塗ったパン・・・4枚
- ベーコン・・・2枚
- 卵・・・2こ
- 椎茸・・・1こ
- きゅうり・・・1/2本
- 塩胡椒・・・適量
- マヨネーズ・・・適量
手順
下ごしらえ ボウルに卵を溶きほぐし塩を少々いれる きゅうりを2mm幅で斜めに薄切りする しいたけを半分に切ったあと5mm幅に薄切りする ベーコンは半分に切る
1.中火で熱したフライパンに油小さじ1入れ椎茸を炒める。塩をふると水分が出てしっとりする。2分経ったら油小さじ1たして卵を入れる。
卵を入れたらすぐにさっとかき混ぜ、フライパンをひゅっと浮かして卵をひっくり返し、火を止める。10秒たったら皿に移す。
オムレツというのはあまりに美しくない出来栄えだがどうせパンに挟むのだから気にしない。中は程よくトロトロになっている。
2.1のフライパンをさっと拭き、中火に熱し油を少々入れベーコンを焼く。お好みの加減でどうぞ。
3.バターを塗ったパンに椎茸オムレツ、ベーコン、きゅうりの順にのせ、マヨネーズをかけて、胡椒をお好みでふり、パンで挟む
スライスしたミニトマトを足したり、炒めたピーマンやパプリカを挟む時もあるが、今回紹介したスタイルが1番バランスが良い。
これにインスタントコーヒーとヤクルトがつき、ごはん派の私も満足して食べられる朝食が出来上がった。
みなさん朝食は何を食べていますか?
気分にまかせて作るちょっと和風なカルパッチョ
上等な白身魚は三枚におろしたら、半身はそのまま刺身にしてちょこっと醤油をつけて食べるのがいい。
残った半身は昆布に挟んで一晩寝かせ、風味とうま味が十分に移った昆布〆でいただくのもこれまた格別だ。
けれど美味しいワインを開けるときは「マッシュルームのタパス」だの「タコのガリシア風」だの「エビときのこのアヒージョ」に合わせて、刺し身も洋風にカルパッチョでも作りたくなる。
魚のカルパッチョは日本発祥
カルパッチョはイタリア発祥の料理で、元々は生の牛ヒレ肉にパルミジャーノ・レッジャーノやソース(とはいってもいわゆる茶色いソースではない)をかけたものであった。
それを日本のイタリア料理第一人者であるLA BETTOLA da Ochiai(ラ・ベットラ・ダ・オチアイ)の落合務シェフが日本人向けに魚を使ったカルパッチョを提供したのがはじまりと言われている。世界的な刺し身ブームなども影響して今では本国イタリアでも魚のカルパッチョは食べられているそうだ。
そんなわけだから「イタリアでは魚のカルパッチョはこう作るべき」なんて伝統もない。気分にまかせて作ってしまえばよいと思っている。なにせ生肉に液状のソースをかければカルパッチョなのだから。
気分にまかせて作るちょっと和風なカルパッチョ
刺し身にしょうゆをちょこんとつけて食べるのに慣れた日本人としては、液体でビタビタするのは刺し身本来の味を損ねてしまう気がするのでカルパッチョ液は一回し程度に抑える。
それだけでは物足りないので岩塩とディル(できれば生がいいが乾燥でもいい)と砕いたピンクペッパーを散らせば、もう立派なカルパッチョになる。
何が「ちょっと和風」なのかというと、カルパッチョ液の隠し味にほんのちょっと醤油を加え、食べなれた醤油の味をほのかに感じさせるようにするのだ。
材料
- 鯛・・・1柵
- オリーブオイル・・・適量
- レモン汁・・・適量
- 塩胡椒・・・適量
- しょうゆ・・・適量
- ディル・・・適量
- ピンクペッパー・・・適量
作り方
1.鯛は2mn程度の薄切りにし、器の外側から少し重ねるようにして並べていく。一巡したらその内側にもう一回り同じように並べていく。最後に中心を3、4枚少し立てて配置して花のように見立てる。
外側に大きな身を使い、内側には小さな身を使うと見栄えが良くなる。
2.ボウルにオリーブオイルとレモン汁と塩胡椒を入れよく混ぜる。味見して少ししょうゆを垂らし混ぜたら1に回しかける。
しょうゆは隠し味程度であるから、主張しすぎない程度にする。カルパッチョ液はひと回しくらいしかしない。
3.1にディル、ピンクペッパー、岩塩を散らす。
出来上がり。
気分なのでここにバルサミコ酢が入ってもいいし砂糖を入れたっていい。途中で飽きたら醤油をつけて食べたらよい。
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自家製パンチェッタで作る落合務のスパゲッティカルボナーラ
とびきり美味しい自家製パンチェッタを持参してくれた同僚から「カルボナーラ作って!カルボナーラ以外考えられない!」とリクエストされたので、卵とチーズだけで作る本場のカルボナーラをランチに作ることにした。
パルメザンチーズでは自家製パンチェッタにたいして分不相応に思えたので、三越の地下でパルミジャーノ・レッジャーノを購入して準備は整った。
落合務のスパゲッティカルボナーラ
参考にしたのは日本のイタリア料理の第一人者であるLA BETTOLA da Ochiai(ラ・ベットラ・ダ・オチアイ)の落合務シェフのスパゲッティカルボナーラ。
落合務シェフのレシピは、シンプルな材料で作るレシピが多く、そういったスタイルを最近好んでいるためイタリア料理を作る際に参考にすることが多い。
このスパゲッティカルボナーラも幾度もお世話になっているがシンプルだからといって簡単というわけもなく、プロのレシピだけあってテクニックを要求されるポイントがある。
まずパンチェッタは弱火で焦がさぬようにカリカリにしなければならないし、白ワインを入れた後は十分に煮詰めて酸味を飛ばさなければならない。
何より一番の難関はチーズと卵を混ぜた卵液、パンチェッタと白ワインを煮詰めたソース、茹で上がったスパゲッティを一体に合わせる最後の工程である。
火加減が強すぎれば卵は固まりそぼろのようになってしまう。弱すぎれば生卵のようなソースが出来上がってしまう。やり直しはきかない。一度火を止め余熱のまま全てを合わせフライパンをゆすりながら乳化させていく。
そうしてできあがったのがこちら。
乳化がうまくいき滑らかなソースに仕上がり、概ね満足のいく出来栄えだったが、ワインの煮詰めが足りなかったようでほんの少し酸味が気になった。
自家製パンチェッタを持参した同僚は満足してくれたのだろうか。そんなことを考えながら口の中の酸味を味わっていた。
次は白ワインをもっと煮詰めよう。こうやって一つ一つ改善していくのが料理の楽しみでもある。
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