気分にまかせて作るちょっと和風なカルパッチョ
上等な白身魚は三枚におろしたら、半身はそのまま刺身にしてちょこっと醤油をつけて食べるのがいい。
残った半身は昆布に挟んで一晩寝かせ、風味とうま味が十分に移った昆布〆でいただくのもこれまた格別だ。
けれど美味しいワインを開けるときは「マッシュルームのタパス」だの「タコのガリシア風」だの「エビときのこのアヒージョ」に合わせて、刺し身も洋風にカルパッチョでも作りたくなる。
魚のカルパッチョは日本発祥
カルパッチョはイタリア発祥の料理で、元々は生の牛ヒレ肉にパルミジャーノ・レッジャーノやソース(とはいってもいわゆる茶色いソースではない)をかけたものであった。
それを日本のイタリア料理第一人者であるLA BETTOLA da Ochiai(ラ・ベットラ・ダ・オチアイ)の落合務シェフが日本人向けに魚を使ったカルパッチョを提供したのがはじまりと言われている。世界的な刺し身ブームなども影響して今では本国イタリアでも魚のカルパッチョは食べられているそうだ。
そんなわけだから「イタリアでは魚のカルパッチョはこう作るべき」なんて伝統もない。気分にまかせて作ってしまえばよいと思っている。なにせ生肉に液状のソースをかければカルパッチョなのだから。
気分にまかせて作るちょっと和風なカルパッチョ
刺し身にしょうゆをちょこんとつけて食べるのに慣れた日本人としては、液体でビタビタするのは刺し身本来の味を損ねてしまう気がするのでカルパッチョ液は一回し程度に抑える。
それだけでは物足りないので岩塩とディル(できれば生がいいが乾燥でもいい)と砕いたピンクペッパーを散らせば、もう立派なカルパッチョになる。
何が「ちょっと和風」なのかというと、カルパッチョ液の隠し味にほんのちょっと醤油を加え、食べなれた醤油の味をほのかに感じさせるようにするのだ。
材料
- 鯛・・・1柵
- オリーブオイル・・・適量
- レモン汁・・・適量
- 塩胡椒・・・適量
- しょうゆ・・・適量
- ディル・・・適量
- ピンクペッパー・・・適量
作り方
1.鯛は2mn程度の薄切りにし、器の外側から少し重ねるようにして並べていく。一巡したらその内側にもう一回り同じように並べていく。最後に中心を3、4枚少し立てて配置して花のように見立てる。
外側に大きな身を使い、内側には小さな身を使うと見栄えが良くなる。
2.ボウルにオリーブオイルとレモン汁と塩胡椒を入れよく混ぜる。味見して少ししょうゆを垂らし混ぜたら1に回しかける。
しょうゆは隠し味程度であるから、主張しすぎない程度にする。カルパッチョ液はひと回しくらいしかしない。
3.1にディル、ピンクペッパー、岩塩を散らす。
出来上がり。
気分なのでここにバルサミコ酢が入ってもいいし砂糖を入れたっていい。途中で飽きたら醤油をつけて食べたらよい。
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